【方舟】夕木春央|感想・ネタバレ

小説

方舟なのか箱舟なのか

迷うところはありますが、一つだけ言える事は

私は絶対に乗る事は出来ませんし、絶対助かる未来が見えないと言う事です。

このような状況の場合、
選ばれる人が人類を監視し、ルールを作り、
全てを支配していくのでしょう。

全く特別でもなんでもない私には、壮大すぎるお話です。

…という事は さておき
どうやら地下に巨大な舟が埋まっているお話の様です。

ファイナルファンタジーな幼少期を過ごしてきたので、
飛空艇がいつ地面から浮いて地上に現れるのか楽しみです。

【方舟】あらすじ

9人のうち、死んでもいいのは、ーー死ぬべきなのは誰か?

大学時代の友達と従兄と一緒に山奥の地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った三人家族とともに地下建築の中で夜を越すことになった。
翌日の明け方、地震が発生し、扉が岩でふさがれた。さらに地盤に異変が起き、水が流入しはじめた。いずれ地下建築は水没する。
そんな矢先に殺人が起こった。
だれか一人を犠牲にすれば脱出できる。生贄には、その犯人がなるべきだ。ーー犯人以外の全員が、そう思った。

タイムリミットまでおよそ1週間。それまでに、僕らは殺人犯を見つけなければならない。

引用元:『方舟』夕木春央 Amazon紹介ページ

著書・書籍情報

夕木 春央(ゆうき はるお、1993年)は、日本の推理作家。

カルト宗教を信仰する親のもとで宗教2世として育ち、高校・大学には通っていない。2019年、「絞首商会の後継人」で第60回メフィスト賞を受賞し、同作を改稿・改題した『絞首商會』で小説家デビューした。 2022年発刊の『方舟』で「週刊文春ミステリーベスト10」2022国内部門と、「MRC大賞2022」のランキングで1位を獲得、第44回吉川英治文学新人賞、第20回本屋大賞、第23回本格ミステリ大賞(小説部門)候補に挙がった。2025年、『サロメの断頭台』で第25回本格ミステリ大賞(小説部門)候補

引用元:wikipedia 夕木春央

【方舟】完走した感想(ネタバレ注意)

リア充は静かにしておけばいいのに。

やはり若い時にリアルが充実していた分だけ、

トラブルに巻き込まれる場合が多いと感じた。

学生時代は静かに引きこもって、負のオーラを発してひそかに生きているほうが安全だと感じた。

下手に動いちゃだめだ。いらんこっちゃない。

この本の度し難い点

何だか訳ありで夫婦間が上手くいってないのは十分に伝わってはいたけれど、

極限状態の中、麻衣ちゃんと柊一くんがバンバンとイチャコラしているのには心を抉られた。

浸水はしていたけど、麻衣ちゃんが柊一くんの袖だか腕だかをつかんで歩いているシーンは

少し放心した。あんなん旦那の立場で見せられたら怒髪天をつきますけども。

この本の犯人へ

物語が始まった直前から、名探偵のオーラをガシガシだしていた翔太朗くんの活躍もあって

麻衣ちゃんの思い通りに事が進んだのにはビックリしました。

いつもは幼稚園の先生をしているそうですが、

状況判断がエグイほど早くて、自分だけが助かりたいと言う欲求がビンビンでよろしい。

サイコパス間が尋常ではなく、ちょっと今後、船に乗るのが怖いです。

キチンと読み手にトラウマを植え付けてくるあたり、やりての女子だと感じました。

あんだけ終始カッコつけていた翔太朗くんが結局出られないとか、

仕打ちがひど過ぎて、もう素敵とさえ感じます。

寂しいポイント

かなり訳ありで巨大戦艦の様な方舟だったので、

てっきり地上に浮上して波動砲でも撃つ話かと思ったら全然違いました。

この本をおすすめする人

ネズミの死骸や、汚物などが浮遊しているであろう

怖い水の中をスキューバー出来る様な強い心の持ち主

どんな時に読みたい本か

廃墟巡りにハマりすぎて、もうなんだか自分に歯止めがきかなくなって

もうそろそろ本気でやばいな。

と思ったときに自分を止める為に読みたい本

まとめ

物語が始まってから、面白くなるまでのタイミングが早いので

読んでいて楽しかったし間延びする事はなかった。

もうちょっとみんなで協力して外に助けを呼びに行ける選択肢もあったのではないかとも思ったりする。

しかし犯人の真の目的もそうだが、柊一に最後に問いかける感じのサイコパス感が怖くて怖くてあと引いている感じです。

それにしても本当に名探偵をボコボコにしすぎで可哀そうな感じすらします。

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