今回は 綾辻行人【人形館の殺人】 の感想になります。
館シリーズも4作目です。
今回は人形館
『十角館』『水車館』『迷路館』と来て、【人形館】…
『不気味さ』で言えば、やはり人形のインパクトはデカいっ!!!
今までもユニーク(良く言い過ぎ)な館でしたが、
人形館が一番良くないっ!一番住みたくないっ!一番ダメなやつやっ!
住んでる人間の気がしれない。
しかも今回はクローズドサークルではなく、
季節をまたいでの長い話だと言うのだから、興味深々です。
夜中に人形が動き出すとかは、本当に勘弁して下さい。(重要事項)
【人形館の殺人】『顔の無い人形が、こちらを見ている…』あらすじ
「私」、飛龍想一は、育ての母である叔母とともに実父・飛龍高洋が残した「緑影荘」に引っ越すために京都を訪れる。その屋敷は本邸の日本家屋には部品の一つが欠落したマネキンが随所に配置され、また離れの洋館はアパートとして貸し出されていたが改築時に中村青司が携わったという噂があった。
しかし、近所では通り魔殺人事件が発生、さらに私のもとにも奇怪な手紙が届き、そのころから次々と奇妙な出来事が起こり始める。
私の命を狙う人物とは誰なのか? 恐怖に駆られた私は、大学時代の友人・島田潔に助けを求める。
引用元:wikipedia 人形館の殺人
館シリーズでも特殊とされている今作
賛否両論が激しいそうですが、
私は非常に楽しめました。
中村青司の不気味さは、この屋敷でもオーラを放っています。
島田さんの登場の仕方も非常に面白く絡んできます。
『クローズドサークル』ではない、からこその不気味さと、
時間を長く使って獲物を見定める犯人の視線と…
色々な点で驚かされた作品です。
著書・書籍情報
綾辻 行人(あやつじ ゆきと、1960年〈昭和35年〉12月23日 -)
日本の推理小説家。京都府京都市出身。妻は同じく小説家の小野不由美。
本格ミステリ作家クラブ執行会議。日本推理作家協会会員、元本格ミステリ作家クラブ事務局長も兼ねる。
綾辻の代表作でもある「館シリーズ」の累計発行部数は、2024年12月時点で750万部を超える。引用元:wikipedia 綾辻行人
【人形館の殺人】完走した感想(ネタバレ注意)
名作【占星術殺人事件】の事件が実際の事件として登場
島田荘司先生の『占星術殺人事件』の話が少し作中に出てきたのと、
その話が自分でも『この話って占星術殺人事件の事だっ!』と分かった事が、
物凄く嬉しかったりしました…(照)
よく小説の中で有名な小説の名前を聞く事がありますが、
小説を読み始めて、まだ日も浅いので、
分かった事が非常に嬉しい。
この様な気持ちにもっとなりたいので、他作品ももっと読もう。
読書、楽しいじゃないか…。
◆占星術殺人事件(著・島田荘司)
いくら遺言でも片付けようよ。じゃないと住めないよっ!
部位の欠損したマネキンが、ある一定の方向を向いていて、
屋敷のあちらこちらに設置されている…。
そんな屋敷とか、絶対に嫌ですっ!
なんでみんな、そんな普通に住んでいるのかっ!
意味が分からないっ!
大人でもトイレに行けないでしょ…こんな館…。
昔の人のキモはどんだけ座ってるんだって話です。
それから、赤い絵の具がベッタリついてるマネキンは、
粗大ごみに出した方がメンタル的に良いはずです。
部屋の隅に布をかけて置いとくから、メンタルが病むんです。
片付けは大事です。
あと喚起。
犯人が分かるまでの流れる様なコンボ
中村青司、関係ないんかぁーーーーーーーーーーーーーい!!!
島田さんの登場が遅くて、ヤキモキしてまして、
やっと来たと思った時には
もう終了間近なページ数。
登場したらしたで、様子がおかしくて『あら?』ってなるし
なんだか…
・イヤな予感する…
・イヤな予感する…
・イヤな予感する…
なんて思っていたら。
二重人格なんかぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーい!!!
と思ってたら
島田もお前かぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーい!!!
って思ってたら
中村青司も関係ないんかぁーーーーーーーーーーーーーーーーーい!!!
と綺麗なコンボを決められてフラフラになっていたら
読み終わっていました。

【人形館の殺人】が好きな人にオススメする作品
◆『星降り山荘の殺人』倉知淳
雪に閉ざされた山荘。そこは当然、交通が遮断され、電気も電話も通じていない世界。
集まるのはUFO研究家など一癖も二癖もある人物達。突如、発生する殺人事件。
ちょっと【痛い人たち】も登場しますが、最後には是非ひっくり返って下さい。
◆『方舟』夕木春央
大学時代の友達と山奥の地下建築を訪れた若者たち、
偶然出会った三人家族とともに地下建築の中で夜を越すことになった。
翌日の明け方、地震が発生し、扉が岩でふさがれ。追い打ちの様に水が流れ込んでくる。
そんな最悪な状況の中、殺人事件が起こる…
まとめ
最後、架場さんの不穏な感じで終わるのが
『ゾッ』としましたね。
色々と賛否のある館シリーズと聞いていたのですが、
私はわりと違うテイストで面白かったです。
まだ本を読んでる【量】が少なかったので、
『主人公自身が犯人』と言う結末は初めてで新鮮でした。
島田さんは妄想でしか登場しませんでしたが、
やはり名探偵の登場は興奮するものですね。
次回作はガッツリと登場している事を願います。
今回も最後まで読んで頂き、有難う御座います。
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